子育てにはお金がかかる
そんな話を聞きますが、実際にいくら費用がかかるのか分かりませんよね?
一説には「子供1人が中学校を卒業するまでに1700万円以上かかる」という子育て費用データもあります!
子どもの進路の状況にもよりますが、ここでは一般的な年齢別の子育て費用の内訳と貯蓄対策についてみていきましょう。
Contents
年齢別の子育て費用の内訳
結婚や妊娠、出産を経験すると、子育てを含めた人生設計をする機会も増えます。
子育てにかかる費用の総額はいくらなの?
子供が大学生になるまでに毎月いくら貯金しておくべき?
子育ては大きな楽しみですが、お金のことについて不安を抱えている人も多いですよね?
子育て費用というと「教育費」を考える方が多いですが、実は子育て費用は次の2つに分けることができます。
● 教育費
⇒学校にかかるお金や受験費用、お稽古事、学習塾など
● 養育費
⇒食費や衣服代、おもちゃ代、文具代、保育園代、ベビーシッター代、レジャー費用など
内閣府「インターネットによる子育て費用に関する調査(2010年4月)」によると、0~6歳までの年齢別子育て費用の内訳は次の通り。
このデータから、0~6歳までの間は毎年100万円前後が養育費としてかかることが分かります。
また、教育費もこれに加算されるので、最低でも年100万円以上が必要と考えていたほうが良さそうですね。
さらに、国が行った「平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査(平成21年度 内閣府政策統括官(共生社会政策担当)」の調査によると、1人の子どもが中学校を卒業するまでには、平均で1,700万円以上かかるというデータもあります。
これらの費用を、未就園児、保育所・ 幼稚園児、小学生、中学生、高校から大学までに分けてみてみると次の通りになります。
ちなみに、次の内訳は第一子の一人当たりの金額になります。
一般的には二人目の子育て費用のほうが保育料等の助成金が増えたり、生活用品のお下がりを使用することなどによって生活費を節約したりしやすいので安くなると言われています。
0~2歳児(未就園児)
0~2歳児(未就園児)にかかる子育て費用は、年間 約84万円程度(約20万円:貯金・保険、約64万円:その他生活費)だといわれています。
この中には保育費が約6万円含まれているので、保育所等に通わせない場合は保育費を差し引いた約58万円が生活費の目安になります。
また、保育所等に通わせる世帯の場合は、自治体や年収によって世帯年収で大きく異なります。
その為、費用が実際にいくらかかるのか知りたい場合は、住んでいる自治体のウェブサイトを見てみたりして調べてみることをおすすめします。
その場合、年間の住民税が記載された通知書などの書類を準備しておくとスムーズに確認が行えます。
年齢別にみるとこの時期の貯金が一番多いので、子どもが小さい時期には少しでも貯金しておくことが大切です。
3~5歳児(保育所・ 幼稚園児)
幼児期にかかる子育て費用は年間 約122万円(19万円:貯金・保険、103万円:その他生活費)です。
この時期は、多くの子供が幼稚園等に通います。
この時期の保育費の平均は約38万円で、費用が増える要因の1つとなっています。
ただ、乳幼児時期にかかっていた生活用品費が約15万円⇒約9万円に減少するので、生活用品に関しては費用が減る傾向にあります。
6~11歳(小学生)
この時期にかかる子育て費用は、年間 約115万円です。
3歳~5歳児との金額と比べると約7万円ほど安くなっているのが分かります。
ただ、成長に伴い食費が約22万円から約28万円に増えています。
12~14歳(中学生)
この時期にかかる子育て費用は、年間 約156万円(18万円:貯金・保険、その他生活費:138万円)。
小学生時代と比べてみると約41万円も高くなっていますね?
この時期は食費や生活用品が増加します。
また、私立中学に進学する人も多いため、学校内外の教育費が増加しているようです。
15歳以降(高校から大学まで)
高校生以降は、どのような進路をとるかによる金額の違いが中学生までよりもさらに大きくなります。
3年間の学費合計額の平均金額は次の通りになります。
● 公立:約115万円
● 私立:約290万円
公立と私立には倍近くの開きがありますが、高校では就学支援金制度などもあるので活用すれば私立を選択できるかもしれません。
18歳以降(大学に進学した場合)
大学でかかる教育費は、国公立か私立か、自宅通学か家を出るかでも大きな違いがあります。
今は4年制大学を選択する方が多いですから、そのケースで見ていきたいと思います。
● 国立大学の場合(大卒まで)
【自宅から】約539万円
【一人暮らし】約840万円
● 私立大学の場合(大卒まで)
【文系/自宅から】約692万円
【文系/一人暮らし】約975万円
【理系/自宅から】約822万円
【理系/一人暮らし】約1,105万円
国公立に進学したとしても中学や高校とは比べものにならないくらい学費がかかることが分かりますよね?
私立大学の場合は、大学によっても違いますが、文系か理系かで費用に大きな差が出ます。
また、理系でも医科、歯科系の学部は特に高く、2,000万円以上かかるケースが多いようです。
ただ、奨学金制度が利用出来る場合もありますし、大学生になったらお小遣いはアルバイトで稼いでもらってやりくりしているご家庭がほとんどの様です。
こういったやりくりについては、お子様の進路とあわせてよく家族でも話し合っておいた方よさそうですね。
子育て費用は計画に貯蓄することが大切
これだけの教育資金が必要と分かったらそのお金をどうやって作ったら良いでしょうか?
上記でお伝えした子どもにかかる費用はあくまでも塾や教材費なども含めた総額で、子育て費用の目安です。
また、兄弟がいる場合、卒業や入学の時期が重なるなどご家庭毎に資金が多く必要になるタイミングは異なります。
まずは、子どもが小さいうちに将来的なイベントを把握して、いつ頃(何年後)いくら位必要になるかを確認しておきましょう。
資金の積立については、国から支給される児童手当を活用したり、学資保険の加入を検討するという選択肢もあります。
【児童手当】
● 0歳~3歳未満
15,000円
● 3歳~小学校修了前
10,000円(第1子・第2子)
15,000円(第3子以降)
● 中学生
10,000円
児童手当を見てみると保険の積立が出来るくらいの金額がありますよね?
子ども名義の口座を作って貯蓄していくだけで全てもらい終わる頃にはかなりの額になります。
一人目、二人目までなら合計で198万円。
三人目は252万円なので生まれてからしっかりと貯めていくだけでもかなり助かりますよ!
収入から毎月いくら貯金すればいいの?
子育て費用の貯め方としては、貯金と保険があります。
貯蓄は毎月の収入の中から必要経費を差し引いた分を当てていきます。
高校や大学に進学することを考えると、できれば中学生までの時期に、子どものためにある程度の貯金を蓄えたいもの。
家計や世帯収入にもよりますが、年間20万円、月々1万7千円くらいを目安に貯金をしてあげると、高校や大学の進学時に助かるでしょう。
また、子ども一人当たりに毎月1万円、ボーナスなどの臨時収入から年間8万円をためるといった計画であれば、12万円+8万円=20万円が毎年貯金できます。
子育て費用の貯蓄に役立つ「学資保険」
子育て費用が足りない!
子どもにかかる子育て費用の総額を見て、こう感じる人もいるでしょう。
お金が足りない時の対策としては「教育ローン」もありますが、これは借金なので一時的に助かったとしても後々が大変になってしまいますよね?
そんな時は「学資保険」を子育て費用の貯金方法として考えてみてもいいかもしれません。
学資保険は、子どもの将来に備えお金を積立てて受取る保険で、以下の2つのタイプがあります。
● 満期時(一般的には子どもが18歳になった時)に全額をまとまって受け取るタイプ
● 中学や高校の進学時にも一部がお祝い金などとして支払われるタイプ
学資保険は毎月一定金額を積み立てていき、満期になったら積立金+αをもらえるというもの。
+αは保険会社によって異なりますが、支払った金額よりも多く受け取れるのは嬉しいですよね?
家族にもしもの事があった場合の備えになるというメリットもありますし、入っていて損はないと思います。
ただ、返戻率が低い・中途解約の返還金が掛け金よりも少ないという保険もあるので、複数の保険会社を比較して選ぶようにしましょう。
まとめ
子育て費用の平均総額をみてきましたが、平均値を知ることで、自分にかかる子育て費用のシミュレーションができますよね?
中学、高校、大学入学の節目は、入学金や入学準備が重なり負担が大きくなる事はわかっているので、その時期に合わせて貯蓄を準備しておくのが大切です。
これらの統計を参考にご自身で将来像を描きながら一度計算してみてみて子育て費用計画を立ててみてくださいね。